どうもここのところ週末になると天気が崩れるような感じが続いていたのだが、6/21からの週末は天気になりそうだった。また、この週を逃すと仕事の都合でしばらく遠出はできなさそうなので、久々に遠出しようと思い立った。
行先は、いまはちょうど夏至なので緯度が高く、昼の時間が一番長い稚内とした。
週の初めの天気予報では晴れマークだった週末も、週末近くなると曇りマークになってきた。気温も低そうだ。
稚内だと土曜の朝出発とすると1泊2日、ただ行って帰ってくるだけになってしまうので、金曜の夜に会社から帰宅してからすぐに出発した。
キャンプ道具は車に積んであるので、特に用意するものは無い。一人旅なので気楽なものだ。食料などはスーパーやコンビニで現地調達すればよい。
とりあえず今日は浦臼町の道の駅つるぬまで車中泊しようと考えていた。
すっかり暗くなった国道275号線を北上し、当別、月形と通り過ぎる。
浦臼のコンビニで買い物をして道の駅へ行こうと思っていたのだが、浦臼の町に入ってもコンビニは見つからない。そのまま町の中を通り過ぎて道の駅に着いてしまった。
国道沿いには無いのかとスマホで調べてみたら、どうやら浦臼町にはコンビニが1軒も無いことがわかった。
すでに9時近く、道の駅の売店も閉店して、動いているのは自動販売機のみ。
夕食はまだで、腹の足しになりそうなものは何も積んでいないので、また車を走らせた。
雨竜町にはセイコーマートがあったので、そこで買い物をして雨竜の道の駅へ行った。
車中泊らしい車は自分のほかは2台だけ。広い駐車場はどこでも好きな場所に駐車できる。
週末なのに大分さびしいが、このくらいが快適だ、逆に1台もいないと怖い。
夜中は車の出入りもほとんどなく、国道は時おりトラックが通過するほかは静かだった。
道の駅田園の里うりゅうに到着。
夜が明けて2日目、雨竜を出発した。
このあとは美深まで行って、トロッコに乗る予定にしている。
雨竜から美深までは、幌加内経由の国道275号を真っ直ぐ行くのが早いが、トロッコは朝9時からなので早く着きすぎても困る。
深川へ出て、国道12号を通って旭川経由で行くことにした。国道40号線を走破してみたかったのもある。
名寄でガソリンを入れて、美深へと向かうが、このまま真っ直ぐ行くと早く着きすぎる。国道40号からは少し外れるが、宗谷本線の駅に寄りながら行くことにした。
貨車駅の智恵文駅。
ボロボロだった貨車の外壁はリニューアルされていた。
稚内行の321Dが到着。
ルピナスの花咲く線路。1両の列車は去って行った。
立派なコンクリート建ての智北駅。もとは木造の仮乗降場だったが、道路の拡幅の為1991年に移設されたもの。
「快速」の幕を掲げた旭川行4324D。智北駅の乗降は無し。
名寄からは快速「なよろ4号」となる。旭川直通とあって、乗客はそこそこ乗っていた。
トロッコ王国には8:50頃に着いた。すでに先客が何組かあって、この次の出発が一杯ならば次の出発まで1時間待たなければならない。
受付棟に行くと次の出発は9時とのことだった。
受付で名前を書いて、料金1800円を支払う。トロッコ美深駅発行の「仁宇布から美深ゆき」と書かれた入場券代わりの硬券の切符を渡された。国鉄風の地紋も入っていてダッチングマシンの日付や入鋏も本格的な切符だった。
時間になると9時出発申込者が名前で呼び出される。
旧美幸線仁宇布駅の跡にあるトロッコ王国美深。
コタンコロカムイ驛と付けられたトロッコ王国の受付棟。
9時出発分のトロッコ乗客は4組。1人参加は自分だけだった。皆トロッコを運転するのは初めてのようだった。
参加グループ毎に1台のトロッコが割り当てられる。
最初に出発案内所の前に全員集められて、注意事項の説明を受ける。
後続の迷惑になるので、コース途中では停まらないこと。
全車とは200mほど車間距離を開けること。
踏切部分では道路の方が優先なので車が来たときは停まること。もっとも交差する道路に車が来ることはほとんどないがということだった。
あと、落とし物をしないように。コースは5kmもの距離があるので落とし物をしても探しに行くのがまず無理とのことだった。
案内板の前でトロッコ運転の注意事項など説明を受ける。
一通り説明をうけた後はそれぞれ指定されたトロッコに乗り込む。
説明後、指定された号車のトロッコに乗車する。
操作方法は簡単で右ペダルがアクセル、左がブレーキになっている。ハンドルの下のレバーはパーキングブレーキ。
1台ごとに操作方法の説明を受けて順番に出発する。
前から順番に出発。
恐る恐るアクセルを踏むと、トロッコはゆっくりと動き出した。
エンジンは芝刈り機のような爆音を立てる。
走り出すと振動がすごい。まさか脱線することは無いと思うが、カーブや橋の上では振り落とされるんじゃないかと思うほどで、恐怖を感じた。
アクセルをめい一杯踏むと結構なスピードが出る。スピード計はついていないので正確にはわからないが、40km/hくらいはでるんじゃないだろうか。ただ、エンジンの音や振動がものすごいので、スピード感はそれ以上に感じる。
アクセルを緩めるとエンジンブレーキが掛かり、アクセルから足を離すと歩くよりもゆっくりとしたスピードになった。ブレーキはついているが、停止するとき以外は使用することは無かった。
風を切って線路を走るのは楽しい。
終点はループ状になっていて、ぐるりと一回転したところで全車一旦停止する。最後のトロッコが到着したのを見計らって、車で先回りしていた係員がポイントを切り替えて、また1台ずつ発車となる。
折り返し地点で全員一旦停止となり、また順番に出発する。
行きは恐怖で両手をハンドルにしがみついているのが精一杯だったが、帰路はだんだん慣れてきて、片手にカメラを持てるほど余裕が出てきた。
橋を渡る。鉄橋は無かった。
トロッコ王国終点の手前には場内信号機が残っている。
ポイントも美幸線当時のまま。
往復約10kmで30分のコースは乗り応え十分で楽しめた。
トロッコのエンジン。
トロッコ王国は旧仁宇布駅の構内に作られた施設で、当時の駅舎こそ無いものの、線路やホームは往時のまま残されていた。
ホームの端に583系寝台車があった。
電車三段式B寝台は原形そのままだが荒れていた。
トロッコ用の転車台。
美幸線記念碑。
北側の跨線橋から見たトロッコ王国全景。
跨線橋の北側には線路終端、その先は北見枝幸まで線路が伸びるはずだった道床が続いていた。
美深までの道道はキツネが車道をウロウロしていた。
仁宇布から美深へと車を走らせる。
行きに見かけたキツネがまだ道路上をウロウロしていた。車が近づいても逃げないから危なくてしょうがない。観光客が無責任な餌付けなどするから人馴れして道路に居ついてしまったのだろうか。
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