JR札幌駅の券売機は東コンコース利用が便利です

いつもいつも思うことですが、JR札幌駅の券売機の混雑は大変なものです。
特に行列が長いのが指定券券売機で、ロープで1列に並ぶように仕切られていますが、常時10人以上の待ち列ができている状態。

訪れたのは2月初め、中華圏では春節が始まった頃、さっぽろ雪まつり開催前の日曜日、正午ごろの札幌駅西コンコース。
これで雪まつりが始まればさらに混雑することでしょう。

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 大混雑の札幌駅西コンコース券売機コーナー。

大型スーツケースを持った、インバウンドと思しき方々が目立ちます。
慣れない機械の操作に時間がかかるようで、列がなかなか進まないのは、後ろの人は気を揉むところでしょう。

最悪、行列に並んでいる間に発車時刻となり、きっぷを手にする前に乗り遅れてしまう事態にもなりかねません。
これのために早めに駅に行く必要がありそうです。

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 券売機の種類ごとに行列を仕切ってはいるが。

ロープで仕切った列は左から近距離用、えきねっと受取専用、指定券券売機用と分かれます。
常に行列が絶えないのは指定券券売機の列。

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 行列の案内板。

年々酷くなる券売機の混雑に、設置台数をもっと増やせないものかと思いたくなりますが、西コンコースのスペースではこれが限界のようです。

それでも指定券用券売機は増設が進み、現在は指定券券売機が6台、えきねっと受取専用が1台の計7台と増えてはいるのです。ですが根本的な解決には至らないようです。
反面、指定券券売機が増えたおかげで、近距離用の券売機が減らされて、そちらの混雑が増すという始末。

ひとつ思うことは、新千歳空港までの乗客のうち多くのインバウンドが『エアポート』の指定席を券売機で買っているのではないか。
だとすると、『エアポート』専用の券売機コーナーをどこかに設置すれば、この西コンコース券売機の混雑はだいぶ緩和されることになります。

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 快速『エアポート』の指定席予約状況表示。

上画像は、西改札横にある快速『エアポート』の予約状況の表示機。
新千歳空港まで平均10分間隔運転で所要も僅か40分足らず、しかも指定席料金は840円と普通列車グリーン料金よりも高いのに30分以上先の列車まで満席という大人気ぶり。
やはり『エアポート』の指定席を求める乗客を分離するのが、一番の解決法でしょうか。

ところがですね、大混雑している西コンコース券売機の一方で、同じ札幌駅なのにすいている券売機コーナーもあります。
下の画像は同じ時間の東コンコースの券売機コーナー。

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 札幌駅東コンコースの券売機コーナー。

さっきの西コンコースと同じ札幌駅で、同じ時間。

東コンコースは地下鉄コンコースから離れていることもあり、利用者も多くありません。
最近はエスタやパセオなど商業施設の一時閉店やバスターミナルの閉鎖などもあり、東コンコース利用者が減っている感じもします。

しかし西コンコース券売機コーナーの大混雑っぷりに対して、この閑散ぶりにもちょっと驚きます。

こちらの指定席用の券売機は、指定席券売機1台、指定席用の話せる券売機2台の計3台が設置。
どれも1人待ちくらいの状態ですが、待たずに使用できることも多いです。
近距離用券売機は、完全に待たずに利用できる状態。

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 同じ札幌駅とは思えない・・

しかし、いつもながら思うのは、どうしてあの人たちは一箇所に集中するのが好きなんでしょうか。
券売機だけじゃなく、いつだったか小樽に行くのに午前中の快速『エアポート』に乗ったら、編成前方の小樽側車両はラッシュ並みの混雑で、後ろ側の車両は空席もあるなんて列車を見ました。
乗客の多くがインバウンドを含めた観光客。

それはともかく。

札幌駅できっぷを買って、あるいは予約していた指定券を受け取ってから列車に乗る場合、東コンコースの利用がおすすめです。
私も券売機の用で札幌駅に行く場合は、迷わず東コンコースの方に行きます。

それにしても、札幌駅もそういうことを少しは案内すればいいのにね。

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。

タグ:鉄道 札幌駅
posted by pupupukaya at 25/02/02 | Comment(0) | 鉄道評論

倶知安駅 清水立売商会

 ◆ 2005年5月訪問


かつては胆振線があって機関区もあり、鉄道の要衝だった倶知安駅
町の割に堂々とした駅舎はその名残です。

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今は優等列車もなくなり、列車本数は少なくのんびりとしたムードが漂う駅です。
しかし、倶知安はこの地方の中心であって、列車は周辺の人たちの貴重な足となっています。

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そんな倶知安駅の待合室には立ち食いそばが営業しており、年季の入った清水立売商会の暖簾とソバつゆの香りが食欲を誘います。

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そばつゆは、鍋ではなく薬缶に入れてガスにかけられていて、丼にやかんで直接つゆを注ぐスタイル。
こうしたスタイルは北海道独特なのでしょうか。

天ぷらそばは『天ぷら』と『かきあげ』があって、天ぷらは野菜のかき揚、かきあげは小エビの載った普通のかき揚。天ぷらの方が10円高くなっています。

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注文したのは、天ぷらそば(380円)

小海老と野菜のかき揚げは手作りなのでしょうか、ちょっと焦がした感じも・・・
だけど、それが香ばしい感じもします。

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こちらはホームにあるそばのスタンド。
『倶知安そば』の看板を掲げ、待合室の店舗と比べ木造のしっかりとした建物。
今は営業しておらず、中はもぬけの殻となっていました。

こちらの店で列車の停車中にそばを食べたことがあって、その時もツユを薬缶から注いでいたなあ。
90年代の話。

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『倶知安そば』の看板が堂々と。
かつては名物そばだったんでしょうかね。

この清水立売商会ですが元々は駅弁屋で、1982(昭和57)年の道内時刻表を見ると、

 すし・・・・・300円
 お弁当・・・・400円
 折詰もりそば・300円

の記載が見られます。
もちろん今は駅弁はやっていません。

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札幌〜函館間の山線ルートは、鉄道は千歳線室蘭本線回り、道路は230号線中山峠回りがメインルート、また道央自動車道も開通して、すっかり裏街道のイメージになってしまいました。
それでも、有珠山噴火災害時は特急も倶知安経由で迂回していたこともある、函館本線ルートでもあります。

着工が決定した北海道新幹線のルートは倶知安回りになります。
倶知安にも新幹線の駅ができるが、在来線は廃止になると言われています。
新幹線ができてこの駅もどう変わるのでしょうか。
それまでこの駅そば屋にもがんばってもらいたいものですが・・・。


・清水立売商会
・北海道虻田郡倶知安町 函館本線 倶知安駅(待合室)
・立ち食い制(テーブルと椅子もあり)

※ この記事は2005年公開記事のリメイク版です。
※ 現在は閉店しています。

posted by pupupukaya at 25/01/13 | Comment(0) | 北海道立ち食いそば列伝

2025年 イトーヨーカドーが閉店する琴似駅前を歩く

2025年のお正月は、旅行というわけではありませんが琴似へ行ってみました。
イトーヨーカドー琴似店が閉店になるということで、琴似に出かけてみました。

行ったのは地下鉄ではなくJRの方。
札幌駅から2駅目6分、琴似に着きます。

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ひらがなで『ことに』と書いた縦書きホーローの駅名標がどこか懐かしい感じがします。
この地名の由来はアイヌ語からですが、『琴似』とはいい字を当てたものだなと思います。

道内にはこの『似』で終わる駅名は意外とあって、ほかには様似(旧日高本線)、幌似(旧岩内線)、豊似(旧広尾線)などが見つかります。
さすがに琴似は2つないだろうと思いきや、意外な場所にJR北海道バスに同名のバス停があります。
それがこちら。

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場所は様似町、こちらはひらがなで『ことに』ですが、国道にある覆道は『琴似』の字を当てています。
それはともかく琴似へやって来ました。

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琴似駅が高架になったのが1988(昭和63)年11月ダイヤ改正のとき。
その後2000年のダイヤ改正で快速が停車するようになり、琴似駅の利便性も一気に向上しました。
利用者が増えて手狭になったことから、駅舎部分の増築も行われて現在の格好になっています。

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琴似駅前といえばイトーヨーカドー。
昔は琴似本通りに面した、今の5588の方がイトーヨーカドーでした。

私にとっては琴似駅といえばイトーヨーカドーでしたので、無くなるのはちょっと寂しくなります。
といっても、後継のシーナシーナの入店が決まっており、今度はそちらが琴似駅の新たな顔となるのでしょうか。

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鳩の看板が見られるのもあとわずか。

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琴似駅とイトーヨーカドーは空中歩廊で直結。
冬は大変ありがたい構造です。
入口の自動ドアは両開き折り戸なのが珍しいですね。

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入口には閉店を告げる張り紙がありました。
『31年間』とありますが、これは現在の場所に『エスパ』として開業してからの年数で、本通り側の旧店舗時代から数えると48年になります。

店内は閉店売り尽くしセールとなっていて、あちこちに30%OFFや50%OFFと書いた幟が目につきます。
そういや通勤用カバンが欲しかったな。いいのが安く手に入るでしょうか。

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2階の奥には、フォトスポットコーナーとイトーヨーカドー琴似店の変遷を展示したコーナーがありました。

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屋上の看板の変遷を見ると、オープン時の看板は『エスパ』でした。
そういやここが出来たときはエスパだったと思い出します。

エスパとは何ぞや?と思われるでしょうが、確かイトーヨーカドーよりもグレードアップ版を目指した店だったかな。
でもこの店名はあまり定着しなかった気がします。
2001年に再びイトーヨーカドーに戻っています。

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その隣には、これまた懐かしい写真が。
木造駅舎時代の琴似駅。

この駅舎は本通りに面した場所にあって、歩道から直接出入りできる便利な場所だったけど、駅前広場がなく私鉄の電車駅という風情でした。
その隣にそびえ立っていたのがイトーヨーカドーの旧店舗でした。

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展示の白黒写真にちょっとイタズラして、カラー写真にしてみました。
いつ頃写したものなのでしょうか。
左側に写る車はダットサン・サニー1200クーペGX(1972年発売)とすればイトーヨーカドー琴似店が開店した1976(昭和51)年頃といったところでしょうか。

それにしても懐かしい。
私が子供の頃は汽車に乗るといえばこの琴似駅でした。
海水浴に行くのも、親戚の家に行くのも、その他市外に出かけるのはいつも琴似駅でしたから。

しかしこうして見ると、ボロボロですね。
駅舎の真中へんなど軒が下がっていますから。

いつ頃建設の駅舎なのでしょうか。
造りが似ていると思った苗穂駅の旧駅舎が1935(昭和10)年建築ですから、おそらく同年代ではないか。

1936(昭和11)年に昭和天皇が陸軍特別演習のために行幸された際、札幌〜琴似間にお召列車が運行したとあり、その際に建築されたのではないか。
まあわかりませんけど。

この駅舎が建った当時は、白ペンキが塗られた札幌時計台にも似た、瀟洒な駅舎だったのでしょうね。
長い年月と風雪にさらされて老朽化著しい姿となっていました。
国鉄は何でこんな古い駅舎を放置していたのかと思いたくなりますが、70年代には高架化が決定していたので、だましだまし使っていたのでしょう。

あと小さいけど駅名看板の上にスピーカーがあるのは、あそこから表に向かって駅の放送を流していたから。
「ただいまから〇時〇分発札幌行きの改札をいたします」
なんてのを表に向かって流していたのね。

中島みゆき『ホームにて』の一節に、

♪ ふるさとへ向かう最終に乗れる人は急ぎなさいと
やさしいやさしい声の駅長が街中に叫ぶ

というのがあるけど、スピーカーから列車の改札や発着を街中に向かって叫んでいたわけで。
昭和の駅の風景です。

話をイトーヨーカドーに戻しますと、その汽車の乗り降りの際に親とイトーヨーカドーに寄っていたので、琴似駅とイトーヨーカドーは何だかセットのような感覚なわけです。

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これは現在の木造駅舎が建っていた場所。
今はコイン駐車場と駐輪場となっています。
歴史を示す看板がありますが、旧琴似駅を示すものではありません。

通りには踏切があって、道の向こう側には踏切小屋があり、いつも職員が詰めていて警報が鳴ると手動で遮断機を下ろしていました。
遮断すると白い旗を振って運転士に安全を伝えるわけです。

踏切の警報音にスピーカーからの改札案内放送、何だかいろいろ思い出しますねえ。

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上は1980(昭和55)年ごろの琴似駅前の地図。
どこかでコピーを入手していたもの。出典はわかりません。

この地図と、ネット上で拾った木造駅舎琴似駅の画像、それに筆者の記憶をもとに図面を起こしてみるとこうなりました。

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目をつぶれば、昭和時代の琴似駅前がありありと蘇って来そう。
こんな時代を生きてきたんだなあ・・
私にとって琴似の原点は、やはり木造駅舎時代の琴似駅だったのです。

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こちらは本通り側にある旧イトーヨーカドー琴似店。
今は5588というテナントビルになっています。

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5588の横は古い一角が残っています。
ビリー軒となっているところは、昔ミスタードーナツだったことがあることを知る人はいるかな。
汽車に乗る前にミスドでドーナツをよく買ったので、どうも汽車といえば琴似駅にイトーヨーカドーにミスドというイメージが付きまとう。
1980(昭和55)年頃の話だよ。

このミスドはのちにイトーヨーカドーの中に入った記憶が・・・いや逆だったかな。
その後ミスドが無い状態がずっと続いて、高架下にミスドが入った時は琴似にミスドが復活したと思ったものです。
でもまたミスドは無くなっちゃったな。

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これは5588の向かい側。
建物上の『写真5』の看板は1枚5円のプリント屋さん。
今はもう無いけど看板だけは残っています。
安いので、フィルムの一眼レフを持っていた頃はよくここにフィルムを持って行ってました。
デジカメの普及で、こうしたプリント屋さんは消滅へ。
スマホのカメラが高性能となり、デジカメすら今は少なくなりました。

時代は変わるものであります。
ななしのラーメンもよく行ったな。

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あとは琴似のラーメン屋で思い出すのが “ふくべ”。
もやしが大盛で有名なラーメンだった。

ふくべで思い出すのが、ここの兄ちゃんがラーメンをテーブルに置くのに、いっつもどんぶりに親指入れてたなんて変なことを覚えているます。
片手にお盆を持って、もう片方でどんぶりを持つとそうなるし、汁もなみなみだったから指が入るんだろうけど。

カウンターだけだったふくべでお盆なんて使うの?とお思いのあなた、昔のふくべは小上がりがあったのよ。
なぜか焼き肉用のコンロが付いているテーブルで。
その店は火事で焼けて、新しい店になった。
その新しい店も閉店して取り壊し、今は駐車場になっていますが。

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札幌市西区で生まれ育った私にとって琴似は懐かしい街です。
駅前商店街といえば衰退するばかりですが、琴似の街は昔と変わらず賑わっているのは嬉しい限り。

地下鉄琴似とJR琴似が700mほど離れているという位置関係、それに地下鉄のイオン(旧ダイエー)とJRのイトーヨーカドーという2大商業施設の存在がこの琴似商店街を支えているのでしょう。

こうして久しぶりに琴似の街を歩いていると、随分と変わったものだなあということも思います。
気づけば本通りに立ち並ぶ店舗は居酒屋チェーン店ばかり。
通りに面して駐車場があったり、テナントが入居しないマンションがあったり、今後はこうした形態が増えてくるのでしょうか。
昭和時代の琴似を知る者としては、今の琴似は寂しくなったなあと思いますが、昔ながらの市場が今でも営業していたり、琴似はどこか昭和の香りを残しています。

琴似の街は、今後どう変わってゆくのでしょうか。
私が愛してやまない、この古さと新しさが同居する街は。

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。

posted by pupupukaya at 25/01/03 | Comment(0) | 北海道の駅鉄

今年のお礼と2024年アクセスランキング

1年は早いもので、大晦日となりました。
皆様にとって今年はいかがでしたでしょうか。
私の1年を振り返れば、あまり旅行が出来なかった年でした。
このあたりは色々個人的な事情から仕方がないところではあります。

来年こそ海外旅行がしたいところですが、特にヨーロッパ方面は行くのが難しい状況が続いています。
なかなか終結しないウクライナ戦争による飛行機代の高止まり。
あとは、2年ほど前から続いている空前の円安ドル高ユーロ高。
2010年代にヨーロッパ方面へ行ってた頃は、1ユーロ=100円ちょっとといった感覚でしたが、今では160円以上の水準が続いています。
あの頃は国際線の飛行機代も安く、一番いい時に海外旅行をしていた気がしなくもありません。

国内に目を向ければ、有名観光地はインバウンドが押し寄せて混雑するようになりました。
オーバーツーリズムなんて言葉を再び聞くようになるとは、コロナの頃は思いもしませんでしたね。

一方で鉄道関連での話題はと言えば、こちらも景気の良い話はありませんね。
北海道新幹線の工事は遅れに遅れ、札幌開業は2038年度なんて話も出てきました。
そうなると、札幌に新幹線が来る頃には、私は何歳になっているのだろう・・・

なんだか愚痴ばかりになってしまうので、これくらいで・・・

  ★     ★     ★

2004年から始めた個人サイト時代から数えますと、このブログも20年目となりました。
ここまで書いた記事数は730記事あまり。
サブブログを含めると、もう少しで1000記事というところまで来ました。
個人運営のサイトとしては老舗クラスとも言えます。

最近は個人運営のテキストサイトというのがすっかり減った感があります。
個人運営の配信は、1つはX(エックス:旧ツイッター)を始めとしたSNS、もう1つはYouTubeを始めとした動画配信サイトがメインになったようです。
私はSNSはやりませんが、毎日気づけば動画配信サイトを巡回しているほど動画全盛になりました。
そのせいかはわかりませんが、当ブログのアクセス数も減少傾向となっているのは少々寂しいところ。
それでも毎日多くの皆様に読んでいただいているので、それを励みに今後も続けて行こうと思います。

では今年1年間の記事別アクセス数トップ10を見てみましょう。
トップページを除いた、各記事別のアクセス数(PV数)を多い順から並べたものです。

2024年記事別ページビュー・TOP10
(2024/1/1〜12/31、Googleアナリティクスで集計)
順位変動タイトル
1位不思議の駅だった張碓駅研究
2位地平時代の旧旭川駅1 駅舎・ステーションデパート
3位2023年夏フィンランド旅行記3 トラムに乗って
4位2019年冬フィンランド旅行記4 サンタクロースエクスプレス
5位平成時代、懐かしの旧函館駅
6位1999年 駅ビルが無かった頃の札幌駅
7位ちょっと昔の札幌を振り返る
8位人は遅い車になぜイラつくのか
9位急行利尻で稚内へ
10位平成時代の改札口を見る

順位の矢印は、前年と比較した順位の上下を表し、『初』はトップ10初登場です。
今年は記事別のアクセス数に変化が見られました。

1位はやはり“張碓駅”。
2016年の記事ですが、もう数年来アクセス数トップクラスの記事。
ほかに取り上げているところが無いせいでしょうが、この張碓駅人気はどこまで続くのでしょうか。

いきなり3位に初登場したのが2023年フィンランド。
続いて4位は2019年フィンランド。これは去年は9位だったものがランクアップしたものです。
お金のかかっている海外旅行記事が上位に来るのは嬉しいことですが、理由はわかりません。
最近はフィンランドがブームなのでしょうか。

意外なところでは9位の“遅い車”。
2022年の記事で、意味なくトロトロと走っている車が増えてきたことに頭にきて書いた記事だったと思います。
googleで『遅い車』で検索するとこの記事が上位に来るので、世の中には筆者と同じことを思っている人が多いのでしょう。

それ以外のアクセス傾向としてはこうなりました。
※アナリティクスで把握できた分なので必ずしも正確ではありません。

【年齢層】
25-34歳:29%
18-24歳:21%
35-44歳:20%
45-54歳:19%
55-64歳:8%
65歳〜  :3%

【性別】
男性:72%
女性:28%

【デバイス別】
モバイル:62%
PC:36%
タブレット:2%

当ブログ読者の中心層は、20代〜30代の男性といったところでしょうか。
スマホで閲覧している人が多いことになります。
若い人が多いのがちょっと意外でした。

もうちょっとスマホ向けのカスタマイズしたいところですが、そこまで時間が取れないことと、そちらの知識が疎いこともあって放置となっています。
そのうち見やすくしますので、どうかしばらくは現状をお許しください。

これで今年最後になります。
1年間ご覧くださいましてありがとうございました。
またコメントを寄せられた方々にもこの場を借りてお礼申し上げます。

2025年・令和7年が皆様と、そして日本にとって良い年でありますことをお祈りいたします。

posted by pupupukaya at 24/12/31 | Comment(0) | その他

2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正について考える

12月13日、毎年12月恒例の来春ダイヤ改正の概要がリリースされました。

 *2024.12.13
    (ニュースリリース | JR北海道 - Hokkaido Railway Company)

ダイヤ改正の主な内容を要約すると、以下の通りとなります。
  1. 特急『大雪』を特別快速『大雪』とする。
  2. 早朝の上り『ライラック』、深夜の下り『カムイ』の運転取りやめ。
  3. 『おおぞら7号』の停車駅見直しにより所要時間短縮。
  4. 『北斗2号』の停車駅見直しにより所要時間短縮
以前から報道されていた内容で知ってはいましたが、公式にリリースされたことから今度のダイヤ改正についてあれこれ考えてみたいと思います。


 1. 特急『大雪』を特別快速『大雪』とする。

現在札幌〜網走間の特急は、札幌〜網走間直通の『オホーツク』2往復、旭川〜網走間の『大雪』2往復が運転されています。
両列車とも通常はキハ283系3両1組が3編成で共通運用を組まれています。
そのため『オホーツク』として網走駅に着いた列車が『大雪』として折り返し発車するという光景が見られます。

今回のダイヤ改正は、このうち『大雪』2往復を特別快速に格下げするというもの。
運休日を設けずに毎日運転とし、現在は通過列車がある白滝、丸瀬布の両駅にも全列車が停車するようになります。
特急『オホーツク』として存続する2往復は札幌〜網走間を単純に1往復する運用となり、運転時間帯も変更となります。

運用をわかりやすくするために、石北線関連の列車のダイヤグラムを作成してみました。

 2024年3月16日改正(改正前)
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改正前は特急がキハ283系が3編成という運用です。
朝に網走を出て札幌まで1往復する編成が1本、それに『大雪』1往復と『オホーツク』片道の運用を受け持つ2編成。

有効時間帯を最大限活用する運用で、網走でも旭川でも短い時間で折り返すことになり、大幅な遅れや車両不具合などが発生すると、車両繰りでの運休が発生しやすくなります。

 2025年3月15日改正(改正後)
seki2503.png
改正後は特急が2編成、快速が3編成による運用となるようです。
特急の折り返し時間も十分にあり、遅れが発生しても折り返し時間で吸収できる余裕が出来ました。

札幌直通の特急は2往復とこれまでと変わらず、快速『きたみ』もグループに加えて旭川乗換えを含めれば札幌〜網走間は5往復とまずまずの本数となります。

これが特急車両を快速列車に使用するのであれば、JR北海道さんご自慢のサービス列車となるところですが、そう甘くはありません。
特別快速に使用されるのは、今や道内普通列車の標準となったH100形気動車となります。

DSCN5919a.JPG
 H100形特別快速『大雪』のイメージ。

特別快速となる『大雪』ですが、

“H100形2両で運転し、すべて自由席で特急料金は不要です”
 (2025年3⽉ダイヤ改正について より)

とあります。

快速だから特急料金は不要ですが、『トクだ値』の扱いはどうなるのでしょう。
場合によってはかえって高くつく可能性もあります。

 【旭川〜網走間】
・トクだ値50%OFF:4,270円(特急大雪利用)
・普通乗車券:5,610円

それよりもっと気になるのは、これまで特急として運転していた列車の乗客を、この車両に収容できるのかということ。

H100形気動車は2020年3月ダイヤ改正から函館山線から運転を開始し、順次各線区に投入されてきました。
基本的に通勤通学向けの車両で、座席はセミクロスシート。

この車両の定員は1両当り99人となっていますが、うち座席数は36席しかないあたり通勤電車仕様といえます。
残りの63人は立ち客になりますから。
車両中央部に6つのボックスシートがありますが18人分で、もう半分はロングシート。
旭川〜網走間の4時間近くをロングシートで行くのもどんなものでしょう。

快速なのだからロングシートでも文句を言う筋合いはないのでしょうか?
99人までは定員乗車だから問題はないという考えなのでしょうか?

  ★    ★

想像だけであれこれ批判してみても始まりません。
実際に数字を挙げてみましょう。

試しに記事を書いている翌日の、12月15日(日)『大雪1号』の乗車率はどんなものかと調べてみました。
但し、旭川〜網走間での表示なので、区間によっては人数が異なります。

ekinet20241215.png
 えきねっとで2024/12/15『大雪1号』のシートマップを表示したものを加工引用。

指定席の1・2号車で59人。これに3号車自由席が同じくらいの乗車率とすれば、編成全体の乗車人員は80~90人といったところになります。
H100形2両の座席は合計で72席ですから、同じ人数の乗客ならば立ち客が出てしまいますね。

さらに帰省ラッシュの12月29日の『大雪1号』を見ると、1両増結の4両編成となっています。
指定席はすでに満席に近い136席が予約済み。
当日は満席となり、自由席の人数も足すと乗客は全部で200人以上になると予想できます。
それでも全員着席となります。
特急型車両は、意外と収容力があるわけで。

これを仮にH100形2両で運転するとなると、1両当りの乗客は100人以上となってしまいます。
さすがにこれでは車内は満員電車並みの混雑になりますね。

1両増結して3両編成としても1両当り約67人。
36席のH100形では1両当り30人の立ち客が出る計算です。

このあたりは

“令和7年度以降、長距離移動の快適性向上のため、座席数の増加と座り心地の改善を行っていきます。”
 (2025年3⽉ダイヤ改正について より)

とあるので来年(2025年)度以降に順次車内の座席の交換を行い改善されるようではあります。

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 新・特別快速に使用されるH100形の車内。

ですがこの車両、客室のかなりのスペースをバリアフリートイレが占拠して、さらに機器室の出っ張りがあったり、あまり改造の余地がない車両にも見えます。

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 トイレ前は通路が狭く2人掛け席の設置は難しそう。

素人目の意見ですが、座席を改善するとしても、ボックスシート部分を特急から発生した中古座席へ交換するのが関の山という感じがします。
2人掛けシートが、せいぜい片側に5脚ずつ、両側で20人分の座席が並ぶ程度でしょうか。
せめて2両1ユニット運用として、片方のトイレを撤去して座席に充てるくらいしないと、根本的解決とはならないと思うんですが。

それに座席交換も来年度以降の話であって、ダイヤ改正後は当面は現在のH100形が使われることになります。

同じ車両を使用している函館山線や富良野線も混雑している列車をよく見かけますが、あちらの乗車時間は長くても1時間〜1時間半程度。
石北線の新しい特別快速は、北見や網走まで乗車時間3〜4時間の乗客が多い長距離列車。
ハイシーズンはそこへ青春18や北東パスの客も加わるはすで、大変なものでしょう。

また快速化と同時にワンマン運転となるわけで、これでは車内整理もままなりません。
ハイシーズンとなれば通路は立ち客とスーツケースがびっしりで身動きも取れず。
荷物を抱えた客が途中の駅で降りるに降りられず、停車するごとに後ろから
降りまーす!」と叫ぶ声がしたり。
途中駅では吹雪の中、積み残し多数。

やだ。こんな列車絶対乗りたくない。



 2. 早朝の上り『ライラック』、深夜の下り『カムイ』の運転取りやめ。

削減される列車は、次の2本となります。

旭川発 5:18 → 6:43 札幌着【ライラック2号】
札幌発 23:05 → 0:30 旭川着【カムイ47号】

旭川発が朝の5時台、旭川着が深夜0時半というこの列車の前身は、夜行列車だった特急『利尻』『オホーツク』になります。

夜行列車時代も札幌発の自由席は満席でも、旭川を過ぎたらガラガラなんてこともしょっちゅうで、旭川までに降りる人たちにとってはL特急(当時)の一員でもありました。

夜行列車が廃止となった際、代わりに『ライラック』系統の増発として新設されています。

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 特急利尻があった頃(2006年2月撮影)

函館や帯広・釧路方面の特急列車に接続する列車であり、新千歳空港から朝早くの飛行機を利用する人や、逆に夜遅い飛行機で着く人などからは大事な列車だったでしょう。
時間帯からして利用客が少ないことは承知ですが、こればかりは公共交通機関としての使命を忘れていると思うのですが。

特急とはいえ、札幌〜旭川間は30分から1時間ごとに運転される電車感覚で利用できる区間なので、実質始発繰り下げと終電繰り上げということになります。



 3. 『おおぞら7号』の停車駅見直しにより所要時間短縮。

もう特急列車の大幅なスピードアップなど無いものと思っていましたが、今度の改正では下り『おおぞら5号』が、大幅に所要時間を短縮します。
こちらは今度のダイヤ改正で明るい話。

札幌〜釧路間で31分も短縮するのだから、なかなかの快挙・・・と思いきや、そうでもなかったようです。
これは改正前は『おおぞら5号』が下りの最速で、札幌〜釧路間を4時間05分で結んでいました。
それを7号の停車駅を減らして最速列車にするというものです。

特急おおぞらの所要時間比較
 改正前改正後差分改正前改正後差分
 おおぞら7おおぞら7おおぞら5おおぞら7
札幌 発13:5513:57 11:4513:57 
南千歳発14:2914:25△812:1714:25△4
帯広 着16:4116:18△2514:1616:18△10
釧路 着18:2017:51△3115:5017:51△11

改正前の5号と改正後の7号を比較すると、札幌〜帯広間は2時間21分運転で10分短縮、札幌〜釧路間は3時間54分運転で11分短縮となります。

ただ、速くなったのはこの1本だけで、しかもあちらを立てればこちらが立たずの図式。
反面、上りの『おおぞら6号』は8分、『おおぞら8号』は6分、それぞれ釧路〜札幌間で所要時間が増加しています。
これは石勝線と根室線内は単線区間なので、どちらかが道を譲らねばならない事情によります。

それにしても、車両も最高速度も同一で、停車駅が数駅違うだけで、どうしたら30分以上も所要時間が違うのかが不思議です。


 4. 『北斗2号』の停車駅見直しにより所要時間短縮。

所要時間短縮の対象列車は『北斗2号』の1本のみとなります。
かつて『スーパー北斗』の2時間59分運転を知る身にとっては、僅か4分の短縮など誤差の範囲内に思えてしまいますが、僅か4分でも札幌〜函館間の所要時間は3時間29分となり、3時間半を切るのは快挙と言えるのかも知れません。

ちなみにこの3時間29分という所要時間は、振り子式キハ281系『スーパー北斗』が登場する前の『北斗』の最速所要時間と同じです。
やっと今から30年前の水準に追いついたといったところでしょうか。

特急北斗2号の所要時間比較
 改正前改正後 
 北斗2北斗2 差分
札幌 発6:006:00 
新函館北斗着9:179:15△2
函館 着9:339:29△4

この札幌駅朝6時発の『北斗2号』は、私は3回乗ったことがあります。
地下鉄も始発前、札幌駅でも手稲始発の列車以外の接続がないので札幌発車時はいつもガラガラでした。
この列車の主な乗客は、新函館北斗から『はやぶさ18号』乗継ぎ客と東室蘭までの通勤客のようでした。

DSCN2567.JPG
 新幹線乗継ぎ客からすれば早く着いても意味はない。

東室蘭も新函館北斗も、早く着いても乗客からすればかえって迷惑という感じがしなくもありません。
時間短縮した分は、札幌発時刻を繰り下げて欲しかったと思うのは私だけでしょうか。

  ★    ★    ★

以上2025年3月ダイヤ改正について思うことを書き連ねてみました。
私はJR北海道の利用頻度は少ない方ですが、たまに利用するときは自腹できっぷを買っています。
そんな自腹でたまに利用する乗客からの目線による考察なので、少々ずれている点があってもご容赦願います。

それにしてもダイヤ改正の度に不便になる時代になってしまいました。
JR北海道を批判したくなりますが、こればかりは企業努力だけでどうにかなる問題ではありません。

人口減少に止まらない乗客減少。
人手不足に施設の老朽化。
せめて道路行政と同じように鉄道行政があるべきと思いますが、現状ではそういった制度が無いのでどうしようもありません。

あと数年もすれば、運行しているだけでもありがたいと思え的な、最低限の本数とサービスを残すだけとなっているのでしょうか。
これは鉄道だけではなく、バスも同様・・・いやバスの方がより深刻でしょうか。

政府や政治が腰を上げない限り、地方交通衰退のトレンドは続くでしょうね。
現状の交通政策といえば、新幹線や高速道路誘致ばかり。
地元に密着した交通政策を解決できる政治家っていないのでしょうか。

・・鉄道ファンで内閣総理大臣の石破さん聞いてる?

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。

posted by pupupukaya at 24/12/14 | Comment(1) | 鉄道評論
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