札幌市電 中央図書館前停留場が移転します

2017年ごろから始まった札幌市電の停留場改修工事。もうひと段落したのかなと思っていたら、今度は中央図書館前で工事が行われていた。

改修工事は交差点の先に仮設ホームを設けて、既存のホームの工事を行うもので、上屋もホームも新しく作り直すタイプと既存の上屋はそのままにホームの嵩上げと出入口をスロープ形状にするだけの簡易のものがある。

中央図書館前の改修工事は、新しく作り直すタイプのもので、上屋の白い骨組みが姿を見せていた。

内回り(すすきの方面)のホームは元の場所にあったものを改修するのに対し、外回り(西線方面)のホームは東へ100mほどの西13丁目交差点手前、プロム山鼻ビルやビクトリアステーションの前に新しいホームが姿を見せていた。

交通局のHPではまだ公表されていないが、現地を見ると外回りホームは新設ホームが完成すればそちらへ移り、現在のホームは閉鎖され撤去されるのだとすぐにわかる(2019年11月21日現在)。

今回はそんな中央図書館前停留場を撮影してきました。

chuotosh5686.jpg
 近く移転する中央図書館前停留場の外回りホーム(googlemapより作成)

DSCN2594.JPG
 上屋の骨組みが立ち上がった外回り(西線方面)停留場ホーム

DSCN2660.JPG
 外回りホーム(左)と仮設で使用中の内回りホーム(右)。

DSCN2674.JPG
 内回り(すすきの方面)ホーム。こちらは場所は変わらず。

中央図書館前停留場の外回りホームは交差点に面していないため、横断歩道も信号も無く、電車の乗客は車道を直接横断して歩道と行き来する必要がある。

渡り線の前後にホームを配したためにこのような停留場になってしまったのであった。
静修学園前、幌南小学校前の両停留場も同じ配置になっている。

これは電車が折り返し運転を行う際に便利な構造で、乗客を降ろしたらすぐに折り返して反対側のホームで乗客を乗せて発車できるので、折り返し時間の短縮という効果があった。

西線16条のように乗客を降ろしてから交差点を渡り、その先で折り返して乗客を乗せるやり方だと、どうしても1回の折り返しで2回の信号待ちが発生してしまうのである。

市電全盛期のラッシュ時には増発電車の折り返し運転に威力を発揮したであろうこの配置も、中央図書館前以外の停留場では無用の長物と化してしまった。

ところでこのような停留場の配置は、札幌以外で見ることは無く、札幌独特のものなのだろうか。
札幌方式というか、これも札幌市電の隠れた『大刀イズム』なのかもしれない。

DSC05963.JPG
 今はない歩道橋から停留場を見る(2006年10月26日撮影)

これらの停留場の欠点は、ホームが横断歩道の無い場所に設置となるために、乗降者が車道を横切って歩道と行き来しなければならず危険ということになる。

電車の乗客だけではなく、車の運転者から見てもヒヤヒヤする場所だ。
アイスバーンになりやすい場所なので、冬ならばなおさら危険だ。

雨除けのために設けられた上屋も、余計にお互いから見通しを悪くさせている。

DSCN2635.JPG
 外回りホーム全景と214号広告電車。

DSCN2608.JPG
 乗客は横断歩道も信号もない車道を横断することになる。

DSCN2679.JPG
 停車中のシリウス号とLED標識の『乗降中』表示。

横断歩道と違い、こちらは電車の乗降中でも車の方に停止義務は無い(道路交通法第三十一条)。したがって、乗降客の方が車が通り過ぎるのを待つことになる。

親切なドライバーは停まってくれることも多いが。

DSCN2622.JPG
 停留場柵にある注意書き。

DSCN2676.JPG
 狭くて見通しの悪い停留場ホーム。

そんな外回りホームだが、中央図書館へ行くには便利な場所にあった。
図書館のエントランスの真ん前にあって、雨や雪の日でもさほど濡れずに行き来できたからだ。

移転後は若干不便になりそうだ。

DSCN2650.JPG
 電車を降りれば目の前が中央図書館の入口だった。

DSCN2625.JPG
 行燈の停留場標識。

移転に先立って、渡り線は以前のものは撤去され、新しくできるホームの東側に新設されていた。

この渡り線は、西線方面の電車が電車車両センターへ入出庫するために使用するもので、朝ラッシュ前後や夜間は頻繁にここで電車が折り返す。

以前は内回りホームで乗客を降ろしたらすぐに転線できたのだが、今は西13丁目の交差点を2回行き来しなければならず、市電の運転手は大変になってしまった。
 
DSCN2788.JPG
 移転に先立って撤去された渡り線。

DSCN2777.JPG
 新・外回りホームの東側に設置された渡り線と転線を待つ回送電車。

FSCN2799.JPG
 新たな渡り線を転線する電車。ここから電車事業所の車庫まで回送となる。

この新しい停留場はまだ工事中。
工事看板は令和2年1月までと表示してあるので、その頃には使用開始になっているのだろう。

残る静修学園前と幌南小学校前も、ここ同様の改修工事が行われると思われるが、これらの停留場がある西7丁目通りは道路の拡幅が予定されているので、工事が行われるのはまだまだ先のことかもしれない。

しかし一つ思うことは、交差点の中央図書館寄り、つまり外回り電車ならば交差点の先にホームを設けるではだめだったのかな。
これならばホームから歩道に渡ればまた横断歩道を渡ることもない。
しかも新設されるこの場所、プロム山鼻の駐車場出入口の前なんだよね。

札幌市電の停留場は交差点手前に設けなければならない決まりでもあるんだろうか。

posted by pupupukaya at 19/11/23 | Comment(0) | 札幌市電

札幌〜函館間の夜行臨時列車について考える

2016年3月に北海道新幹線が開業してから早や3年以上が経つ。

北海道初の新幹線として開業当時は話題になったのだが、札幌あたりから見ると今ではすっかり影の薄い存在になってしまったようだ。

IMG_1445.JPG
 華々しくデビューした北海道新幹線だが・・・(2016年3月撮影)

それもそのはずで、札幌から北海道新幹線に乗るとすれば新函館北斗駅まで行かなければならず、札幌からだと最速の『スーパー北斗2号』でも3時間14分を要する。

札幌から北海道・東北新幹線利用でどれくらい時間がかかるのか、札幌発の始発列車、札幌着の最終列車の時刻を表にしてみた。

 2019/3改正
はやぶさ〜S北斗接続時刻表
 
はや
ぶさ27
S北斗
  23
  
S北斗
  2
はや
ぶさ16
東 京 発15:20  札 幌 発  6:00 
大 宮 〃15:46  新函館 着  9:14 
仙 台 〃16:54  新函館 発   9:35
盛 岡 〃17:37  新青森 着 10:37
新青森 〃18:45  盛 岡 〃 11:43
新函館 着19:47  仙 台 〃 12:29
新函館 発 20:13 大 宮 〃 13:38
札 幌 着 23:40 東 京 〃 14:04
  ※表中新函館は新函館北斗

札幌を朝6時に出発して午前中に着くのは盛岡まで。仙台は昼過ぎ、東京着は完全に午後になる。
ダイヤ上は札幌〜東京間が日帰り可能だが、常識的に見て日帰りは盛岡が限界だろう。

『スーパー白鳥』乗り継ぎ時代と比較しても所要時間が格段に短縮されたわけでもなく、札幌や函館から東北や東京行の割引企画乗車券もすべて無くなってしまった。

札幌あたりから見ると、新幹線も東北もすっかり後退してしまったのである。
これが解消されるには、2030年度末予定とされて目下建設中の北海道新幹線札幌延伸開業を待つしかないのだろうか。

  ★  ★

北海道新幹線開業前は北海道と本州を結ぶ主力列車は夜行列車だった。
寝台特急『北斗星』を筆頭に、豪華列車の『カシオペア』『トワイライトエクスプレス』といった列車が午後から夕方にかけて次々と札幌駅を出発して行ったものだった。

夜行列車が多かったのは、北海道対本州では所要時間がかかりすぎ、必然的に夜行となってしまうということもあった。

例えば上野〜札幌間の『北斗星』の所要時間は約16時間だったが、昼間走るとなると朝6時に出発しても到着は夜の22時だ。夜行とすれば夕方17時に出発すると、到着は翌朝9時となる。どちらが便利なのかは言うまでもない。

寝台特急の陰に隠れて存在していたのが、札幌〜青森間を結んでいた急行『はまなす』。
急行ということと、行先が青森ということに地味な印象はぬぐえないが、この列車は新幹線と組むことでその真価を発揮したのだった。

 2015/3改正
東北新幹線〜はまなす 接続時刻表
 
はや
ぶさ31
つがる
  9
はま
 なす
  
はま
 なす
つがる
  2
はや
ぶさ4
 東 京 発  18:20    札 幌 発22:00  
 大 宮 〃18:46    函 館 〃  3:22  
 仙 台 〃19:54    青 森 着  5:39  
 盛 岡 〃20:37    青 森 発   5:43 
 新青森 着21:37    新青森 着   5:48 
 新青森 発 22:02   新青森 発    6:17
 青 森 着 22:08   盛 岡 着    7:10
 青 森 発
  22:18 仙 台 〃    7:50
 函 館 着    0:44 大 宮 〃    8:59
 札 幌 〃  
  6:07
 
東 京 〃
  
  9:23

札幌からだといかに便利だったかは、上の時刻表をご覧いただければおわかりいただけるだろう。

青森と新青森での2回の乗り換えが煩わしいが、上りならば札幌を夜22時に出発すると9:23には東京に着けるのだった。
こうして見るとその韋駄天ぶりに改めて驚く。

新宿や渋谷でも10時前に着くことができたことになる。
飛行機ならば新千歳空港7:30発の便が始発便だが、羽田空港着が9:05で、そこから電車で各所へとなると軽く10時を過ぎてしまうわけで、飛行機より30分は早く東京に到着できることになる。

青森で乗り継いだ特急『つがる2号』の秋田着は8:22となっていて、こちらも十分使える乗り継ぎだ。

下りは東京発19:20の『はやぶさ33号』からの接続ができないのは物足りないが、各駅からは就業後に乗ることができるので夜行としては合格点だろう。

もう1つが、札幌や函館から東北・東京まで往復の企画乗車券が発売されていたのも新幹線が利用しやすかった。
例えば、札幌から東京フリーエリアまで『東京往復割引切符』というのがあって、値段は14,910円だった。
これは乗車券としての効力で、特急券等は別に買う必要があった。
これで『はまなす』(自由席)〜『はやぶさ』(指定席)の組み合わせで往復だと30,610円となる。

P93000171.JPG
 東京往復割引切符(2011年10月に使用したもの)

格安の航空券ならばもっと安いのがあるので割安感は薄いのだが、0泊3日はホテル代もかからず、金曜の夜に『はまなす』で発てば東京で1日たっぷり時間を使って、日曜の朝に戻って来るということも可能だった。

その代わり身体はきつかったが・・・

残念ながら、当時からこの乗り継ぎはJRも特に宣伝しているわけでなく、急行『はまなす』もシーズンオフはがら空きだった。
豪華寝台特急の陰にあって、一般的に夜行列車というものが冴えないイメージというのもあったのかもしれない。

PA010023.JPG
 青森に着いた急行はまなす(2011年10月撮影)

PA010038.JPG
 新青森6:10発はやぶさ4号に乗り継ぐ(2011年10月撮影)

PA010057.JPG
 東京着は9:24だった(2011年10月撮影)

急行『はまなす』はもう1つ別の実力があって、北海道&東日本パス(略称:北東パス)ならば自由席に限り乗車できるという特典があった。のちに急行料金を別に払えば指定席や寝台車も利用できるようになった。
青森に朝5時台に着く効力は大きく、青い森鉄道とIGRいわて銀河鉄道、東北本線の普通電車を乗り継いで、仙台には12時台には着いたものだった。

古くは快速『ミッドナイト』が札幌と函館の間を結んでいた。その列車があったときは青春18きっぷで快速『海峡』に乗り継いで東北旅行をしていたなあ。
自由席はニスの匂いがする木の床で青いボックスシート。
翌朝函館で乗り継いだ『海峡』の自由席カーペットカーで横になってぐっすり眠っていた。懐かしいなあ。

それはともかく、私事(わたくしごと)ではありますが新幹線も東北も身近な存在だったのだが、北海道新幹線によって完全に分断されてしまった格好になる。

せめて札幌〜函館間でいいから臨時列車でいいから夜行列車があればねえ。
臨時『北斗』は観光シーズンを中心に増発されることが多いが、夜行というのは一度もない。噂にも聞かない。

新函館北斗を6:39に発車する『はやぶさ10号』に乗り継ぐことができれば、東北もだいぶ近くなると思う。
夜行バスも新函館北斗駅に立ち寄るようだが、そうまでして利用したいとは思わない。

北海道だけでなく、JR各社も夜行列車というのを嫌うようで、定期列車ではすでに東京と出雲市・高松を結ぶ『サンライズ出雲』と『サンライズ瀬戸』だけになってしまった。
臨時列車でも青春18きっぷが発売される春・夏・冬に運転される『ムーンライトながら』だけ。
これも年々運転日が減らされ続けている。

  ★  ★

話は変わるが、2020年東京オリンピックの、マラソンと競歩の開催地が札幌に決定したそうだ。
ここまで色々とすったもんだがあったようだが、とりあえず決定おめでとうございます(札幌限定)。

サッカーの1次予選も札幌ドームで行われることになっており、札幌在住の私からすると今から楽しみな話題でもあります。

とはいっても、マラソンのコースはまだ未定だし、選手や関係者の宿泊施設をどう確保するかというのも大きな課題となっている。
それだけではなく、日本各地や世界中から観客が札幌に来るわけで、今からホテルの建設を始めても間に合うはずもなく、ただでさえ繁忙期の中、ホテル不足がこれから大問題になるだろう。

そこで臨時夜行『北斗』の出番ですよ。

札幌〜函館間に夜行列車を運転するとどのような乗り継ぎ時刻になるのかを想定したのが下の表。
臨時夜行のダイヤは、かつてあった快速『ミッドナイト』のを踏襲しています。

【仮想】2020/7・8東京五輪臨時列車
はやぶさ〜臨時夜行 接続時刻表
 
はや
ぶさ37
臨時
 夜行
  
臨時
 夜行
はや
ぶさ10
東 京 発19:20  札 幌 発23:30 
大 宮 〃19:46  新函館 着  6:25 
仙 台 〃20:55  新函館 発   6:39
盛 岡 〃21:38  新青森 〃   7:41
新青森 〃22:32  盛 岡 着   8:44
新函館 着23:29  仙 台 〃   9:29
新函館 発 23:45 大 宮 〃 10:38
札 幌 着   6:00 東 京 〃 11:04
  ※表中新函館は新函館北斗

夜行は夜中に移動できるのが最大の売り。

0泊3日で札幌にオリンピック競技見物に出かけるとする。
東京発19:20発『はやぶさ37号』だと終業後でも余裕で乗ることができそう。

上りの東京着が11時を過ぎるのは物足りないが、札幌市内のホテルに泊まれば仮に取れたとしても1泊ウン万円はするだろうし、午前中の飛行機で戻ることを考えれば十分アリじゃないかな。
それ札幌発はマラソン競技が終わって、ススキノで一杯やってからでも十分に間に合う。

DSCN0715.JPG
 駅前通りを走る北海道マラソンの画像(2017年8月撮影)

オリンピックが終わっても、このダイヤならば観光でもビジネスでも申し分ないだろう。
何といっても、札幌からでも東京からでも午前中に各地に着けるのが魅力。
仙台あたりならば0泊3日でも行けるだろう。

同じ区間は貨物列車が24時間走っているわけだし、車両と乗務員を都合つければすぐにできそう。
車両は昼間の『スーパー北斗』の間合いでいいわけだし。

なかなかいいアイデアだなあと思ったわけですけど、ダメ?

ね、JR北海道さん。


〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。

posted by pupupukaya at 19/11/03 | Comment(0) | 北海道ローカル線考

今年はフィンランドへ行きます2

7月に札幌〜ヘルシンキ間往復の飛行機のチケットを買っていた。
突然オーロラを見てみたいと思い立ち、ポンと買ってしまった。

163223.jpg

ずっと先のことだと思って何もしていなかったが、気づけば出発までもう2か月を切っていたのである。

ぼちぼち旅行の支度もしなければいかんなあ・・・

とりあえずは予定から立てなくてはならない。
それからチケットやホテルの確保である。

飛行機は往復ともヘルシンキ発着となる。
オーロラを見るとなると北緯60度にあるヘルシンキでは無理だろう。
遥か北、北極圏まで行く必要がある。

ヘルシンキから北極圏手前のロヴァニエミという町までは鉄道があり、ヘルシンキからの直通列車がある。
夜行列車も2往復あって、これは『サンタクロースエクスプレス』と呼ばれている。

もうこれで行程は決まったようなものだ。

夜行列車でロヴァニエミまで行ってまた同じルートで戻って来るだけというのもつまらない。
ヘルシンキから北へ向かう夜行列車は2系統あり、もう一つはコラリという町まで行く列車だ。
ロヴァニエミからコラリまではバスで移動できるようだ。

しかし、オーロラについていろいろ調べていたら、ロヴァニエミあたりでもオーロラを見るのは厳しいらしい。
町中では光源が邪魔するので、オーロラを見るためには郊外まで行く必要があるとある。

夜中に郊外まで行くとなると、車でもなければ無理だろう。あとは現地ツアーに参加する方法もある。
現地ツアーもあれはあれで結構高いものだし、英語でやり取りするのも面倒くさい。

どこか小さい町のホテルに泊まるしかないのだろうかと思い、いろいろネットで調べていたら、イナリという町が良いらしい。小さな町なので光源が少なく、また北側が湖に面していて遮るものがないというのがオーロラ鑑賞に適しているらしい。

イナリはロヴァニエミから直線距離で約270km、定期バスがあってロヴァニエミからは5時間半で結んでいるとわかった。
定期バスがあるってわかればこっちのものだ。

それさえわかれば世界中どこへでも行きますよ (^^

というわけで旅行のルートが決まった。

162354.jpg
 2019年フィンランド旅行のルート。(googlemapより作成)

初日はヘルシンキに泊まって、翌日発の夜行列車でロヴァニエミへ向かう。翌朝ロヴァニエミに着いたら、そこからバスでイナリへ向かうという計画を立てた。

そうと決まれば、まずは夜行列車のチケットを入手することから始める。
これはフィンランド鉄道(VR)のHPから行う。

早めにチケットを買ったほうがお得なのはどこの国も同じだ。
ヘルシンキ〜ロヴァニエミで検索すると、夜行列車は2本表示される。
お値段は座席車で・・・・68ユーロ(約8千円ちょっと)

ヘルシンキ〜ロヴァニエミ間の鉄道の距離は900km。
これはかつてあった寝台特急『北斗星』の上野〜函館間とほぼ同じ。

おととしスウェーデンとノルウェーの列車を利用したとき、運賃の安さに驚いたものだが、フィンランドの鉄道もずいぶんと安い。
去年のオーストラリアも鉄道運賃だけは馬鹿に安かった。

物価の高い国の鉄道運賃って馬鹿みたいに安い傾向にあるようだが、何か理由でもあるのだろうか。

それはともかく、夜行列車だから寝台車もあって、それもHPからチケットを買うことができる。
寝台車は2階建てで、1階がトイレ共同の2人用個室、2階がシャワー・トイレ付きの2人用個室となっている。

個室の2人用寝台車は1人で利用すると男女別で相部屋となるようだ。
1室貸切というのも選択できる。この場合は料金も割高になる。

どうせなら2階の個室を1人で使用したい。

この個室もHPから好きな席を選択できる。
やはり人気列車らしく、個室の多くは予約済みになっている。
それでも空室を見つけ、予約から決済まで完了させた。
あとはメール添付されてくるチケットを印刷して持っていけば、直接列車に乗るだけで良い。

どこかのJRにも見習ってほしいシステムだ。

4.jpg
 フィンランド鉄道(VR)のHP。予約完了の画面。

どうせ夜行列車に乗るならと、一番高い2階個室の1人利用とした。
それでも値段は226ユーロ(約2万7千円ちょっと)。

日本で言えば『サンライズ出雲』のシングルデラックス利用と同程度の値段ということになる。

夜行列車で贅沢した分は、宿代の方で節約することにしよう。

で、次はホテルの予約
列車のチケットを買ったことで、旅行の日程もほぼ固まってきた。

まずはメインであるイナリのホテルから探すことにした。
バス・トイレ共同でもいいから、1泊1万円以下でどこか・・・と考えていたが、それは甘かった

いつものホテル検索サイトでイナリのホテルを検索すると、一番安いところで1泊1万7千円台
あとは1泊4万円台とか5万円台とか。

当初は3泊はするつもりでいたが、最終日は満室だった。
値段も値段だし、イナリは2泊で退散することにした。
まさか1泊2日というわけにもいかないしね。

とんだ暴ったくりと言いたくなるが、そりゃあ世界中からオーロラハンターが来るだろうし、クリスマス期間だしねえ。

7・8月ハイシーズンの利尻礼文島だってこんなものだ (^^;

宿が取れただけでも良しとすべきなのだろうか。
もうこれ以上は考えないことにする。

10002.jpg
 2泊で3万4千円以上・・・( TдT)

イナリで2泊し、またバスでロヴァニエミまで戻ることになる。
ヘルシンキまで、戻りの列車は座席利用だね。

で、ロヴァニエミからヘルシンキまで夜行列車の座席車なら68ユーロ
インターシティと呼ばれる昼間の列車もあって、8時間近くかかるがこちらはなんと34.8ユーロ(約4200円)。LCCもびっくりのディスカウント価格。

夜行ならば宿代わりになるけれど、寒くて真っ暗な早朝に外に放り出されることになる。
昼行ならばホテル代はかかるけどその心配はないし、私は鉄道好きなので1日中列車に乗っているのはそれはそれでうれしい話。

結局、イナリからバスで着いたら、ロヴァニエミで1泊して翌日の列車でヘルシンキに戻ることにした。
冬場の旅行なので手堅く行きたい。
それにイナリでのオーロラが空振りに終わった場合の保険とすることもできる。

で、ロヴァニエミのホテルを検索してまたびっくり。
1泊最低価格13,728円。これ以外となると3万4万のホテルばかり。

オーロラのシーズンだし日本じゃ年末年始休みに入っているところだしねえ。
日本人ばっかりだったりして。

ホテル代と往復列車料金だけで軽く10万円は超えそうだ orz...
やっぱり年末年始は旅行するもんじゃないな。

当初はオーロラだけ見てサッサと帰って来るつもりだったのだが、なんだかんだで今回も結局大旅行になってしまうのだった

オーロラ見に20数万円かあ・・・
しかも見られる保証は全く無し。

今回の旅行は一世一代の大博打だな。


posted by pupupukaya at 19/10/27 | Comment(0) | 2019年その他旅行記

日高本線全線復旧が難しい裏事情

日高本線は2015(平成27)年1月に発生した高波による路盤流出のため鵡川〜様似間でずっと運休が続いている。


この間に、高波に洗われた海岸沿いの被災地では、路盤を失った線路が宙づりになったままで危険だし、破損した護岸がさらに波に洗われて土砂が流れ出し、漁業被害という事態にもなっている。
本来ならばそのような個所は線路を撤去したり、護岸工事を行うべきなのだが、JR北海道の資産となっている以上、費用はJR北海道の負担となる。
しかし同社の財政状況を考えると、とてもそんな費用は捻出できないだろう。
ましてや、運行再開する見込みの極めて低い路線である。

JR北海道はこの区間を廃止したがっているのだが、沿線自治体は全線復旧を主張を続け両者はずっと平行線のままの状態が続き、被災区間を含め線路は撤去もできず放置されているのが現状だ。すでに運休から4年以上も経過している。

DSCN8018.JPG
 列車が来なくなって4年も経ってしまった絵笛駅。

この日高本線にも、ようやく動きが出始めたようだ。

2019年9月24日に開かれた日高管内7町長による会議で、運行休止状態になっている日高線の鵡川〜様似間について、平取、新冠、新ひだか、様似、えりもの5町長は全線バス転換を容認した。
残り2町のうち日高町は日高門別まで復旧を主張、浦河町は全面復旧を主張したそうである。

被害が軽微な日高門別までの復旧は余程好条件がそろえばあるかもしれないが、全線の復旧は沿線の被災状況と復旧の費用を考えれば99%無理というのは誰にでもわかる。

JR北海道は全線復旧の条件として沿線自治体に復旧費として86億円、運行経費として年間13億4000万円の負担を提示していて、とてもそんな費用は沿線自治体だけの負担は無理だ。

結局その会議では多数決で全線バス転換に決まったそうだ。
10月に再度会議を行い、これで正式に決定をすることになる。
早ければ2020年度中には鵡川〜様似間が正式に廃止となりそうだ。

もっとも、現在でもすでに事実上廃止状態だし、お別れ列車やラストランがあるわけではない。
現在の列車代行バスが、廃止後に引き継ぐ事業者にバトンタッチするだけだ。

そんな日高本線だが、実際どのような利用状況なのだろうか。

特に浦河町は、多数決で決定後も全線復旧を強く主張しているので、さぞや鉄道への依存傾向が強い町なのだと各種報道からは思わせられる。

かつて北海道ちほく高原鉄道が廃止されるとき、最後まで反対したのが陸別町だった。
これは同町内に乗り入れている既存の路線バスを持たず、公共交通を鉄道に依存していたことによる。

JR北海道のホームページには『地域交通を持続的に維持するために』の中に線区別データというのを掲載するようになった。
各駅や列車ごとの乗客数の詳細が記された統計データだ。

浦河町が、よほど全線復旧にこだわる事情が何なのか、また難しいとすればどのような障害によるものか、このデータをもとに考察したいと思います

JR北海道のホームページに、『2019.10.18線区データの一部項目の更新について』とニュースリリース欄に掲載されていた。
こうした線区別の詳細データがJR北海道から公表されるようになったのは、ローカル線の動向を探るアマチュアにとってはありがたいことだ。

このデータを基に日高線の浦河町を中心とする利用実態を見てみることにする


 *地域交通を持続的に維持するために (JR北海道ホームページ)

上のリンク先にある線区別データ日高線(鵡川・様似間)から抜き出して作成したデータがこちら。
平成29〜30年の2年平均における代行バスの乗車実績と、比較として被災前の平成26年列車乗車実績からの数字になる。

静内〜様似間の駅別乗車人員
  H29-30 H26
静内145.5 219
東静内9.519
春立3.58
日高東別33
日高三石35.538
蓬栄10.514
本桐32.538
荻伏15.537
絵笛11
浦河87
東町44.564
日高幌別02
鵜苫1.52
西様似11
様似5.58
単位(人)

被災前でまだ列車が乗り入れていた年のデータと、代行バスで営業している現在の数字を比較しても、静内駅の利用者が格段減っているが、それ以外の駅は特に目立った減少はないように見受けられる。

荻伏と東町が20人ほど減っているが、これは代行バスとなったのを機に同区間の利用客が既存のバス路線のほうにシフトしたせいではないかと察する。

ある程度まとまった乗客がある駅は、日高地方の実質中心である静内、かつては三石町の役場があった日高三石、それに浦河高校や日赤病院が近い東町といったところ。
あとは駅前に市街地を形成している東静内、本桐、荻伏となる。

このうち、浦河方面に向かう乗客の動向を探ってみることにする。

浦河町内の駅のうち、定期券発売枚数内訳で発着の実績がある駅は東町と荻伏のみである。
東町は浦河高校の最寄り駅。各駅からの定期券利用客は東町駅が目的地の乗客ということになる。

この東町発着の定期券月平均発売枚数の表を見ると、41.5枚となっているので、1日当たりの同駅の乗車人員44.5人と比較すると、この駅の利用者は3人を除いて、あとは全員下の表にある駅から浦河高校への通学生ということになる。

東町駅発着の月平均定期券発売枚数内訳
 駅 枚数
静内1
日高東別0.8
日高三石13.7
蓬栄3.6
本桐11.3
荻伏11.2
合計41.5
単位(枚)

詳しくはJR北海道の表をご覧いただくとして、他の駅の乗車人員も定期券発売枚数は同じくらいとなっている。
通勤定期客は静内〜東静内間に1人だけ。
この数字からわかることは、静内〜様似間の利用者は通学定期利用者以外の利用はほとんどないということだ。

あとはこの数字には表れないフリー切符等での入り込みということになる。
フリー切符所持者はほとんどは浦河を素通りして終点の様似まで乗り通す客だろう。当然ながら日高線の収入にもならない。

東町〜様似間の利用客があまりに少ないことがもう1つ気になった。。
東町から先の乗客数は合計でもわずか8人のみ。列車が走っていた平成26年度でも13人となっている。

浦河町は人口約1万2000人、様似町の人口は約4200人となっていて、それなりに人の行き来もありそうなものだが、この数字は鉄道としては末期状態といえる。

実は浦河と様似の間はジェイ・アール北海道バスの路線が並行しており、平日ダイヤでは上り11本、下り14本が運行している。
日中は1~2時間に1本の間隔となっており、上り6本、下り7本の鉄道よりは若干便利だ。

様似高校は2012(平成24)年度から募集停止2014年3月をもって閉校しているので、様似町に住む中学生の多くは浦河高校へ進学することになるのだが、その学生は鉄道ではなくバスで通学していることになる。

通学に鉄道を使わない一番の理由は、登校時刻とダイヤが合わないということだろう。
唯一通学に利用できる上り列車(代行バス)の東町着が6時台では早すぎる。

様似から浦河高校のある東町までの運賃は、鉄道ならば340円、バスは同じく様似〜浦河高校間で510円。1か月通学定期ならば鉄道が高校生用通学定期運賃で9040円(2019年10月の値上げ前は6900円)、バスは1万8360円と倍以上もの差がある。

毎月の出費だし通勤費と違って通学費は家庭の負担となるので、生徒は大変だが少々早くても鉄道で通学をという人がいてもいいような気がするが、東町〜様似間の通学定期券販売実績は0(ゼロ)となっている。

これは様似町が行っている『高等学校生徒遠距離通学費補助』という制度があって、生徒最寄りの駅やバス停から浦河高校までの通学費(通学定期券)から1万円を引いた額を補助するというものがあるためだ。

だから、負担する月額の通学定期代は実質1万円が上限となり、保護者にとってはまことにありがたい制度だし、生徒も無駄な早起きをせずにすむことになる。

ただし、1か月あたりの通学費が1万円以下の場合は対象外となる。
鉄道利用だと様似〜東町の1か月の定期運賃9040円であり補助の対象外となる。
鉄道は登校時間と全く合わないダイヤ、少ない差額ならば誰だってバスを利用するだろう。

同様の補助制度は浦河町も行っていて、これも様似町同様に1か月の通学費が1万円を超える人のみが対象となる。

この制度、特にバスに限るとは謳っていないが、鉄道では両町内から浦河高校最寄の東町駅まで高校生定期が1か月1万円を超える区間がないので、実質バスにしか使えない制度となっている。


【まとめ】

浦河町を発着するJR北海道の利用者の大まかな利用実態は以下のようになる。

1,新ひだか町域および荻伏の各駅から東町への浦河高校の通学生が40数人。
2,各駅から1日当たり浦河駅へ8人、様似駅へ5.5人、あとは希少という僅かな定期外客。
3,通学費補助制度があるため、通学生は並行バス路線がある区間はバスの方を選択する。

町の代表駅である浦河駅に降りても、役場はあるもののそれ以外はどこへも行きようがない場所である。
郊外ショッピングセンター近くに線路は通るが、ここへ新駅を設置するということもなかった。
浦河町の利用の中心である東町は、浦河高校と日赤病院利用に特化した駅である。

要するに、それ以外の目的(買い物等)で浦河町へ出向く人がいても、鉄道は利用しようがなかったということになる。

わずか数人の定期券外客は、苫小牧や札幌までの直通客ということも考えられるが、それでも10人に満たない数である。
道南バスの『高速ペガサス号』が数往復あるので、少なくとも札幌までの乗客があるとは考えにくい。

全線復旧にもっとも熱心な浦河町は、被災前から鉄道利用を促進するわけでもない、利用しやすいような制度や町づくりをしてきたわけでもない、その結果がJR北海道の線区別データ、それに背景からも読み取れる。

このような状況を浦河町の関係者が把握していないはずはなく、その上で町長が日高本線の全線復旧を強く主張しているのは滑稽だ。
もし正気で全線復旧を主張しているのならば、裏に別の思惑でもあるのではと思いたくなるほどだ。

DSCN7065.JPG
 新ひだか町観光情報センターに併設の静内駅。

隣の新ひだか町を見てみると、こちらも『新ひだか町高等学校通学定期券給付事業』というのがあり、こちらは通学のため北海道旅客鉄道株式会社を利用している方が対象で、通学定期代は全額町が給付するというもの。

同じ通学補助事業でも新ひだか町のほうが、鉄道を存続させたいという意思は感じられる。
しかし、新ひだか町は全線復旧断念、バス転換をすでに容認している。

駅前を見ても、新ひだか町の中心になる静内駅と、浦河町の浦河駅もひどく対照的だ。

静内駅は広い駅前広場があり、駅舎内は『新ひだか町観光情報センター』が併設され、特産品展示販売コーナーやそば店が入居し、ヘタな特急停車駅よりも立派だ。
駅前広場横には駐車場もあるし、トイレを24時間開放とすればそのまま道の駅にもできるような施設だ。

札幌行の高速バスもここに発着しており、日高本線廃止後も交通結点として機能しそうだ。

DSCN6242.JPG
 浦河駅と駅前広場。

DSCN6321.JPG
 駅と反対側の国道に設けられた代行バスの浦河駅。

一方の浦河駅。

この駅で降りた人は一体どこへ行くのだろう。
駅裏の国道を隔てた場所に役場はあるが、それ以外には何もない場所だ。
駅自体が国道から踏切を渡ってわざわざ行かなければならない場所にあり、列車があった当時でも乗車客は1日僅か7人。

浦河も他の多くの町と同様、商業施設が郊外に移転してしまった町だ。
隣の東町駅には高校と日赤病院があるが、逆に言うと浦河駅から遠いために設けられた駅である。

浦河駅は、現在では列車代行バスですらも立ち寄らず、駅裏にある国道の既存バス停に間借りする格好だ。
駅施設は列車も代行バスも発着することが無くなっても、週2回静内駅から派遣されてくる駅員によって手入れがされているが、普段はひと気もなく町民からも見捨てられたような場所になってしまった。

DSCN6323.JPG
 国道側から見た浦河駅。

もし残念ながら日高本線廃止ということになってしまったら、旧増毛駅のように昔の姿に復元してレトロ駅舎として活用すれば、それなりの観光拠点として賑わうんじゃないだろうか。

線路を撤去すれば国道から出入りできる駐車場も整備できる。売店や屋台も出せば、国道を行く車が結構立ち寄るだろう。

仮に廃止後に賑わうということになれば、それは皮肉もいいところだが

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。

つづきを読む
posted by pupupukaya at 19/10/22 | Comment(0) | 北海道ローカル線考

突然現れた札沼線の臨時列車2

石狩月形からは一転して団体列車となった札沼線の臨時列車。
空席はなく、終点の新十津川まで立ちんぼうで過ごす。

座席はオールロングシート。景色を眺めるのなら立っていた方が良さそうだ。

DSCN2111.JPG
 カメラマンに見送られて発車。

18分で浦臼へ。
定期列車ならば25分。今まで各駅停車しか乗ったことがないので本当に早く感じる。

浦臼駅は、昔は交換設備や車両の夜間滞泊もあってそれなりに拠点駅だったが、国鉄末期には棒線駅化されて無人駅になっている。
『ふれあいステーション』と名付けられた新しい駅舎と1本だけのホームに昔日の面影はない。
それでも札沼線北部の列車のうち5本はこの駅が始終着となる。

浦臼に停車する必要はあるのかなと思っていたが、ここからも数人乗ってきた。
鉄道ファンらしき人が多いが、子供連れの試乗と思しき人も。

DSCN2117.JPG
 浦臼に停車。

浦臼からは1日1往復の区間になる。
どうせ今日は列車が来ないからと線路上を歩いていると、突然今日のような臨時列車が現われたりするのでやめた方がいい。

鶴沼からはずっと並行していた国道も離れてゆき、車窓も左右両側が田園地帯という一番札沼線らしいところでもある。
この辺りから線路沿いに現れる電信柱(ハエタタキ)も良いアクセント。
こんなのも残っているのは本州ではどうか知らないが、道内ではここくらいだろう。

DSCN2136.JPG
 浦臼から下徳富まではハエタタキと呼ばれる電信柱が車窓に現れる。

DSCN2159.JPG
 下徳富駅を通過。

木造駅舎が残る下徳富駅を通過し、新十津川の手前にあるひまわり畑の向こうには数台の車が停まっていて、数人の撮り鉄たちの姿が見えた。

ひまわりはどういうわけか線路には全部ソッポを向いているが、向こうから撮影する分には良い被写体となっているだろう。

浦臼から15分で終点新十津川に着く。
石狩月形からずっと立ちっぱなしだったが、あっという間に着いたような気がした。

石狩月形での58分停車を差し引くと、石狩当別から途中2駅の停車で58分かかったことになる。
これが各駅停車の定期列車ならば1時間43分。

快速運転の札沼線に乗るのは初めてだったのですごく新鮮だった。
考えたら、この区間を2両編成の列車に乗るのも初めてかも。

DSCN2167.JPG
 終点新十津川に到着。

新十津川駅前は仮設テントも並んで何やらお祭りムード。
PRキャラクターの着ぐるみも出迎えに来ていた。

DSCN2170.JPG
 とつかわこめぞー(新十津川町のPRキャラ)も出迎えに来ていた。

駅舎内の観光案内所窓口は閉まっている。
定期列車の時しか営業しないのかなと思って外に出ると、今日は駅前の仮設テントの方で営業していた。

今の列車から降りた人たちがテーブルの前に並んでいる。
団体客に記念品を渡しているとのこと。

DSCN2176.JPG
 駅前は何やらイベント会場のようだった。

DSCN2174.JPG
 金滴酒造の試飲コーナー。

臨時列車ながら、折り返し時間は10分しかない。

駅前広場の仮設テントにある金滴酒造の試飲コーナーで勧められるまま1杯飲んで、隣で笹寿しの試食して、向かいの売店で新十津川駅ラストランのラベルが付いたカップ酒を2本買ってまた駅に戻る。

DSCN2177.JPG
 新十津川駅の入口にはラストランまでの日数が掲示されている。

DSCN2181.JPG
 時刻表にあるのは1日1本の定期列車。

DSCN2183.JPG
 駅長犬ララちゃんはお疲れの様子。

さっきの団体さんも折り返しの列車で戻るのかと思ったが、そうではないようだ。バスで戻るのか。

駅前のイベントのための臨時列車だったのか。
よくわからないまま車内の客となる。

駅に残った十数人に見送られて発車。

DSCN2194.JPG
 駅前のイベント参加客に見送られて発車。

石狩月形や浦臼からの地元試乗組も折り返し列車の乗客となった。
これに乗らないと戻れないわけだが。

その人たちは車掌から乗車券を買っている。
私も記念に新十津川から浦臼までの乗車券を買い求めた。

車掌が発行するロール紙の車内補充券ってやつ。
あまり記念にしたい代物ではないが、いつもはワンマン運転区間なので、こんな機会でもないと手に入れることはできないもの。

DSCN2329.JPG
 臨時列車車内発行の乗車券。

戻りの列車は空席が目立つ。
ロングシートに片膝を乗せて横向きに座れば景色を眺めることができる。

窓框に頬杖をついて車窓を眺めていたら、往年の宗谷線急行の気分になれるかなとも思ったが、やはり違うようだ。

キハ400当時のシートピッチは90cm。今の特急の標準である95cmから比べるとずいぶんと狭い。
足元の温気ダクトもあって、窓も小さくしかも窓と座席ピッチも合わず、そこへ特急列車と同じ規格の大型リクライニングシートを置いたもんだから一層狭く感じた。
札幌から稚内まで6時間弱。よくあんな列車に長い間乗っていたなあと今となっては思う。

DSCN2205.JPG
 ロングシートでも横向きに座れば車窓を楽しめる。

久々に列車に乗って、一杯やりたくなってきた。
さっき新十津川駅前の売店で買ったお酒がある。

窓框もあるし飲んでみよう。



DSCN2221.JPG
 新十津川駅前の売店で買ったお酒。

ここからは飲み鉄になる。
新十津川町に停車中のキハ40の写真がラベルになっている。金滴酒造のお酒で1本300円と高め。
名前は何て言うんだろう。
ラベルには『JR札沼線終着駅 新十津川駅』『令和2年5月6日ラストラン』と書いてある。

揺れがひどいのでこぼさない様に慎重に開けてひと口。

おお、これはなかなか濃厚な味じゃないか。
これはきっと特別純米酒新十津川だよ。
よくスーパーで1升瓶で買って飲んでいるのでわかる。

思わずピチャッと音を立ててしまったり・・・
すいませんね、根っからの酒飲みなんで。

汽車旅は酒が飲めるのが良い。
車じゃこうはいかない。
バスの車内ではさすがにやりかねる。

DSCN2216.JPG
 国道のトラックと並走。こちらの方が若干速かった。

お酒を1本空けたら12:10、石狩月形着。
ここで11分停車。浦臼行5427Dと交換になる。

新十津川での折り返し時間が10分間とあわただしいのは、次の下り列車が来る前に石狩月形まで戻る必要があるため。
石狩月形〜新十津川間は線路が1本しかないため、この区間は1列車しか入線できないことになっている。

DSCN2245.JPG
 再び石狩月形へ。

DSCN2248.JPG
 改札案内と助役さん。

DSCN2253.JPG
 浦臼行5427Dの2両編成が入って来る。

DSCN2256.JPG
 石狩月形で交換。

浦臼行5427Dも2両編成だった。
今日はどの列車も増結をしている。新十津川のイベントのためか休日は乗客が増えるのでいつも増結しているのかはわからない。
浦臼行も結構乗っているようだった。

札幌から近いということと、『1日散歩きっぷ』が使えるので、休日はどの列車も混んでいそうだ。
1日散歩が使えなくなる冬は少し落ち着くのだろうか。

DSCN2232.JPG
 臨気9522Dの運転士時刻表。

石狩月形で乗客が若干入れ替わったくらいで、新十津川発と同じような乗車率のまま発車する。
ここからは車窓よりも車内の内装を眺めながら過ごした。
車内あちこちに残るキハ400時代の面影に、急行『宗谷』や『サロベツ』を思い出していた。

DSCN2268.JPG
 最高速度の65km/hを指した速度計。

DSCN2278.JPG
 助手席は急行時代は開放され、補助席と化していたのを思い出す。

ぼーっとしていたら、いつしか北海道医療大学も通過して石狩当別に着くところだった。
石狩月形〜石狩当別間は23分。いやあ早い。

DSCN2284.JPG
 石狩当別に到着。

石狩当別着は12:44。
札沼線での快速運転も初めてならば、この区間で2両編成に乗るのも初めて。
キハ40 330番台がまだ走っていたとも思わなかった。
たった1日だけ運転の名の無き臨時列車は、なかなかショッキングな列車でもあった。

廃止日が近くなれば新十津川への臨時列車も運転されるだろうし、その時にはまたこのスジが使われるのかもしれない。
そうなれば休日など結構な混雑になりそうだ。

ところで、今石狩当別に着いた2両の臨時列車はこの後どうなるのかというと、今度は『ボランティアセンターまつり特別貸切列車つきがた号』として新十津川までもう1往復することになる。

私は12:49発札幌行普通列車で帰ります。

石狩当別駅の1番ホームに入ってきたのは731系電車の6両。
てっきりエアポート編成だとばかり思いこんで、uシートでゆったりと帰れる気でいたので、この電車で40分以上過ごすのかと思ったら今からうんざりした。

ていうか、学園都市線で日中の731系というのもあんまり見ない気がする。

DSCN2295.JPG
 石狩当別からは北海道医療大学始発の731系電車。

DSCN2296.JPG
 札幌に戻ってきた。

臨時列車に石狩月形からたくさん乗ってきた団体さんは何だったのだろうと帰ってから調べたら、道新の電子版にその記事を見つけた。

 〜以下 どうしん電子版10/10 18:12 更新より引用
廃止される新十津川駅12日から記念祭 臨時列車も運行
来年5月に廃止されるJR札沼線の終着・新十津川駅(空知管内新十津川町)で12、13の両日、開駅88周年記念祭(町など主催)が開かれる。12日は臨時列車を運行、札幌方面からの乗客がイベントを楽しめるようにする。

臨時列車で新十津川に行ってもこれが最終列車だから、帰りは滝川経由でないと帰ってこれないね。
ていうか石狩月形駅に掲示の『月形町社会福祉協議会ボランティアセンターまつり』は直接関係ないじゃないか。

で、石狩月形からの団体さんは、新十津川町による企画・募集によるものだとわかった。
臨時列車運転により、新十津川から石狩月形まで往復できるからということ。

今日の臨時列車のスジは、普段は団体貸切列車用だということもわかった。
11月に札沼線で運行される山紫水明号も今日と同じ時刻に運転されるのだろう。

DSCN2303.JPG
 お酒と購入したきっぷ。

告知が2日前といい、なんだかよくわからない臨時列車だった。
なぜ札幌始発ではなく石狩当別始発になったのかというと、電化区間での気動車の営業運転はできないらしい。(石狩月形駅の助役さん談)

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。

posted by pupupukaya at 19/10/14 | Comment(0) | 2019年その他旅行記
Powered by さくらのブログ
最近のコメント(ありがとう)
地平時代の旧旭川駅1 駅舎・ステーションデパート
 ⇒ pupupukaya (11/16)
 ⇒ ぷたろ (11/15)
 ⇒ えみりお (11/08)
ネットに負けたツインクルプラザ
 ⇒ yuki (10/22)
廃止になる秘境駅_鷲ノ巣駅
 ⇒ 月 (10/06)
 ⇒ pupupukaya (03/20)
 ⇒ 阿吽 (03/18)
札幌市電延伸を勝手に想像する【桑園編】
 ⇒ おもてなし (05/22)
惜別、旧苗穂駅1(ホーム編)
 ⇒ hbcディレクター (05/07)
 ⇒ pupupukaya (05/07)
 ⇒ hbcディレクター (05/07)
 ⇒ pupupukaya (02/17)
 ⇒ decchi (02/14)